June 29, 2010

真綿のような 2人は 夕焼けに

音楽を聴くと、音楽ばっかり聴いてしまうから、ちょっと断っていた。

しかし久々にちょっとテスト前気分味わって、司法試験ほど重くなくって、ちょっと面白かった。経済学は結局ミクロの途中まで(不完全競争市場くらいまで)しか終わらず、日本史とか社会学系は全く手をつけられなかった。けれど、とにかく経済学は独学によい本(超入門書)を見つけたので楽しかった。というか、終わったみたいになってるけどこの際ちゃんとマクロまで行こうと思う。G!D!P!
微分の意味が(意義が)初めてわかった気がする2010、夏。

音楽というのはひたすらに心震わせるので、心が震えちゃ困るときには聴かない。
そして、私はシングルタスクな人間なので、何かに集中してないといけないときには聴かない。
ブログ更新するとか、会社で資料作るとかならよい(20時以降はサビ残なので聴いてた。けど、21時以降はGMの石橋さんが面白くなるので、聞き逃さないために音楽自重することもあった)。
というわけで、今はアワーミュージック。

やくしまるえつこを結局すきなのは多分、私の場合萌えというのではなくて、なんだろうな、心地いいのだ、単純に。萌えっていうのは、多分、今庭に雀が来た時の感情だと理解している。かわいい。あと、中学生の坊主のはにかんだ笑顔とか。かわゆい。
高校時代友人が、英語の先生について「波長がやたら合うのです。声、とか。λ(ラムダ)。」って言っていた。この友人とはずっと一緒にいたけれど、多分波長が合っていたのではなくて、相性がよかったのだと思う。その証拠に、彼女の言う波長が合う人と、私は波長が合うのを感じたことがなかった。というか、波長が合う人って父くらいだ。まあ人それぞれ。

音楽のことは今までも散々書いた、もうほんとに散り散りになるほど書いた、よくわかんない言説。
高校時代が一番聴いたかもしれない。
私はうたうのが好きだ。うたわないように思われているけれど、本当はうたいたいけど我慢している。機会がないから。妹達は教会の賛美グループに入っているから、よく練習でうたう。羨ましい。
きっと、今度、姉妹でカラオケに行ってやる。
で、ほんとに話が発散するのだけど、高校時代は音楽を聴くと興にのって一緒に歌ってしまい、CDまるまる1枚の時間歌うということがままあった。椎名林檎だとかCoccoだとかジュディマリだとかCHARAだとか。歌いはじめると、歌詞をちゃんと歌えないといやなので、歌詞カードまで持ち出す。気づけばCDプレイヤーの前で小声で歌っている進学校の受験生の図。
親に見られると恥ずかしいので、こっそりうたう。
勉強しなきゃいけないのに、歌っちゃう。この罪悪感。
なので、今日は勝訴ストリップ歌ったからもう勉強、と言って断った。

高校生の頃の老後の夢は、海が見える風が吹く草原に小屋を建てて、ひとりでそこに住み、窓際で歌って暮らすことだった。その光景があまりに鮮明にイメージできたので、多分映画か夢か何かで見たのだと思う。今の理想の老後の絵もあまり変わらない。
確かそういう絵を文集で描いた気がする。地球の上にドレッドヘアの女の子が立ちすくんでいる絵。ロマンチストすぎてはずかしい(大人になって、自分よりロマンチストな人が見つかった時はとても嬉しかった)。

あの頃から宇宙好きである。あれは「宇宙のみなしご
」(著・森絵都)という本と、JUDY AND MARYの「風に吹かれて」の影響だと思う。永遠に銀河の風に吹かれて。


で、今も音楽聴くときは音に埋没してしまうので、たとえば塾までの道に生徒に会っても気づかないように、Blueを聴くわけだ。埋没埋没。私はみんなから見えない見えない。音楽でシャットアウトするのはそういうときはいいけれど、いつか友人に指摘されて、車の音や風の音、鳥のさえずりや葉ずれの音なんかを聴くのもいい、というのはあるな、と思った。
どちらにせよ、聴覚感覚の素晴らしさ。聴覚ってその空間を把握するのにものすごく雄弁である。静かな静かなエアコンの送風音。家着のワロワロズボン(ボーダー柄を家ではこう呼ぶ)の擦れる音。かちゃかちゃと小気味よいキーボードのキーの音。冷蔵庫の振動音。それらを空気の包み込む感じ。そういうののことも、勿論愛しているわけで。

When she loved meという曲があって。これを早稲田の早実があったあたりの歩道で聴いていると急に枯れ木に風に光に美しさとかなしみを見出したことがあって。その時は静かにヘッドホンを外したっけ。

そういう思い出。
今ちょうど、「風に吹かれて」の流れでジュディマリが、「思い出はいつもきれいだけど それだけじゃおなかがすくわ」とうたっておられる。そうさ、音楽と言うのはおなかがすくのだ。

あの頃見つけたまっしろな想いとざわめきを

天才か。

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