June 19, 2009

テレビのこと

結構前から、テレビから縁遠い生活をしていた。

高校生のときは、学校のあとに塾にも行っていたから、NHKのオンエアバトルだけ見ることは決めていたけどあとは全然見なかった。大学に入ってからも、特にテレビが気にならず、というか存在をたびたび忘れていて、というか大体大学でのんびり雑談とかしていたし、インターネットという暇つぶしもあったので見なかった。院ではF1くらいのものだったし、会社に入ったらテレビなんか見るくらいなら寝る、と思っていた。

それで、テレビを基本的に、そんなに愛していない。(いや、たまには、なくてはならないと思うこともあることはある。)
でもまあ、実家にいて随分とゆったりした生活をおくるようになったので、リビングに行くとテレビがついており(父と祖母はテレビを愛している。聞いたことはないけど絶対そうだと思う)、やれ「東京フレンドパーク」だの、「サザエさん」だの、巨人戦だのを見ることになっている。まあ「サザエさん」と巨人戦は見たくて見ている。けれども、基本的なスタンスとしては、テレビというのは流れていれば見るものである。流れていなければいないで構わない。
テレビを30分も見ていると、私は今いったい何をしているのだろうという疑問が必ず浮かぶ。ご飯を食べている時はいい。なぜなら私は主にご飯を食べているのであって、テレビを見ているのではないからだ。でも、テレビを見ている時は、「私はこの番組が終わるまでテレビを見る」という覚悟を決めないと落ち着かない。


だいたい、ろくなものがやっていない、というのが一つの意見である。10あったら8は面白くない。昼間なんか最悪だ。沖縄でやってるのは、ワイドショーか通販番組か通販の長いCMである。あと保険。数年前よりかなり比重が大きくなっていて、あんな数個の商品を10分も20分もかけて説明されるよりは、わけのわからない昼ドラの方がまだましである。
そんななかで、そういうのが全くないNHKを比較的よく見る。1局で5chもっているからなのか、これはいい、という番組も結構ある。


そんな感じですごしていて、テレビを見ていないのは実は損をしているのではなかろうか、とはたと思った。
NHKはわかりやすい。受信料を支払っているのに見ないのはもったいない、ということ。
民放ではどうかというと、テレビのコンテンツ制作料というのは、広告主がお金を出している(と思う)。その分の広告費がどこからきているかというと、商品に上乗せされて販売されてたりするのではないかということ(よく化粧品業界と自動車業界の広告費が高い、つまりテレビ局なんかにとっては上客と言われている)。
で、商品は我々が買うわけだから、NHKみたいにダイレクトじゃないだけで、結局受信料的なものを消費の過程で払っているのではないか、知らず知らずのうちに。
といったことを考えていて。いや、事実どうなのかは知らないけど、でもそういう構造だと思う。車なんかはそうそう買わないからあれだけれども、化粧品とかトイレタリー系で考えると、結構身銭切ってる感が出てきた。

それすらも払うのが嫌、ということになると、テレビCMとか打っていない商品を買う、という方法があるわけだけど、それもなかなか難しい。普通のスーパーに並んでいる商品は大抵広告打ってるし、そうでない商品は逆に会社の規模が小さい分コストがかかってるので高くなってたりする。と思う。それに、まあ広告にお金がかかってないからといって安くなるわけではない。ブランディングの問題だってある。


で、テレビを見ないのは損、ってまあお金をベースに考えると思うわけだが、でも逆にテレビを見ることによってそれを回収しようとすると、今度は時間が消費されてしまうという。結構、けしからん。

私なんかは確実に時間に価値を見出しているタイプだし、そうでなかったとしてもどう考えてもテレビ見た方が得だから見るなんていうのはナンセンスだし、どんな人でもあんまりしないと思う。
なので、上記の仮説がもし正しかったとしても全然積極的にテレビ見よう!ってことにはならない。


でも、テレビはそんなに悪いものでもない。
テレビのわけのわからない賑やかさに救われる日もあるし、確率は低いにせよ、偶然素敵な人やものを見かけて世界が広がることだってある。ネットにはない、勝手に投げかけてくるところとか、コンテンツのある意味での豊富さとか、時間帯の雰囲気の違いを楽しめるとか、多分考えればもっとたくさんいいところはある。

まあ、わかってるんだけど、ゆっくりテレビに身を浸すっていうのはなかなかできない。

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