September 23, 2009

紺碧

妹が何かの拍子で、
「王者と覇者の違いって分かる?」
と聞いてきた。

「王者というのは、人心を掌握して治める者のことで、覇者は力で捻じ伏せて治める者のことを言うんだって。漢文でやったんだ。」


早稲田は「覇者 覇者 早稲田」で、慶應は「陸の王者 慶應」であることに、いささかの敗北感を覚えた。前者は早稲田の応援歌「紺碧の空」、後者は慶應の応援歌「若き血」である。
しかも聞けば、「紺碧の空」の方が「若き血」より後に作ったものではないか。光輝あまねきとか、歌詞多少かぶってるじゃないか。

ただ、「若き血」はたしかに、いい歌。というか、実は私も歌える。院には慶応出身もいたから教わったのだ。
その後、慶應側の攻撃の時慶應サイドの演奏にあわせてつい口ずさみ、周りの早稲田陣営から変な顔をされた。

余談だが、早慶戦の際、学部が慶應で院が早稲田という人々のアイデンティティは崩壊しかけている。院の仲間たちからは、お前まだあっち側なのか、捨てろ、そんなもの捨ててしまえ!身も心もえんじ色に染まるのだ!と言われ、改宗を迫られるが、たとえ応援歌でも「慶應ぶっつぶせ」なんて言えないのが彼らである。「慶應」を「低脳」に替えた替え歌を聴いて激怒するのが彼らである。
そして早稲田の中で三田会(慶應出身者の会は大抵三田会という。早稲田は稲門会。)を結成し、そこだけで許される「若き血」を歌う喜びに心震わせるのである。

あーなんか早慶戦で皆で肩組んで紺碧やりたいなー。

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