April 20, 2012

haru

押し黙る季節。

沈黙ということ。
適した言葉を見つけることが出来ない。
そもそも言葉を発するのが適当でないと感じる。
何か言葉にした瞬間に後悔してしまう気がする。
本当はそうではない、と次の瞬間に言ってしまいそうな気がする。
そうした態度を見せることが一切正しくない気がする。

確かなものだけが手の中にあり。
それを握り締めている限り大丈夫。
そんな風に思う。そして押し黙っている。


「絶対」の脆さを測りながら拒んでいたこと。
椎名林檎の「ギブス」という曲をはじめて聴いたのは高校生の頃、理解したのが大学生の頃、腹落ちして自分自身の思考となりかけたのが院の頃、開放されたのが社会人1年目、手のひらに載せることが出来てきたのがここ最近。

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あなたはすぐに絶対などと云う
あたしは何時も其れを厭がるの
だって冷めてしまっちゃえば 其れすら嘘になるじゃない
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「絶対」を信じたが、実は「絶対」が無いことを悟り、しかしその「絶対」を求め、さる後に「絶対」を諦め、「絶対」という概念自体を厭い、「絶対」という概念を意識的に忘れ、「絶対」という概念を思いつくという事象の方へ興味が移り、「絶対」は一概念としてつまり「信念」とか「快楽」とかそういったものと同じレベルまで落ちてきて、やっと「絶対」の呪縛から解放される。

そうして得たとても大切なかたまりを、かけがえのない確信を、私は「絶対」と呼ばずにおこう。