December 8, 2013

the piano era 2013

日が開いたけど続き。
the piano era 2013
都立大学駅が最寄りの柿の木坂を登ったところにあるパーシモンホールで。久々にその辺に行くということで、開演前に一つ乗り過ごして学芸大学駅で降りた。上京して最初の住まいがその辺で、ニシカワ君とは来たことがなかったので一緒に歩いてみた。
前にも書いたけど、最初の住まいは目黒通り沿いの学生マンションで、買い物する場所が近くになく、母が歩きまわって学芸大学駅前の商店街を見つけ、一緒に行ったのを思い出す。4月になってもうある程度寒さも和らいだ頃だったけど、雪が降って、降っている雪を見るのが初めてで、母と一緒に感動したことを思い出す。行くまで忘れていたけど、あの商店街は母との思い出しかない場所で、一緒に入ったドトールやパン屋を見てはしんみりしてしまう。

時間も押し迫ってきたのでバスで都立大学駅まで移動し、会場入りした。

ここもまたエレグラとは違う客層で、上品なお洒落さんがたくさんいて、というかお洒落じゃない人は一人もと言っていいほどいなかった。おそろしい場所である。
演奏者は4名、クラシックではなく今旬なピアノを使うアーティスト。
以下演奏順に。

平井真美子
可愛らしくきれいな、才能のきらりと光るフェミニンな演奏。とてもいい。癒される。若干の青葉市子感やコトリンゴ感がある。感性、という感じ。

中島ノブユキ
八重の桜音楽担当等、幅広くやっていらっしゃるおじさん。ピアノの人だなぁという感じ。フランクでMCもラフ。ダークめな曲もやっていたけど、とにかくピアノの人。クラシック基盤ぽいけどジャジーな曲も交えておりほんとに幅広な印象。もう少し時間があるといろいろ聞けたかなと思う。

ニルス・フラーム/Nils Frahm
あれ、ここエレグラ会場じゃないよね、みたいな演奏。普通のグランドピアノと別に、かなり音を増幅させられるエレクトーン?の複合体みたいなものが置いてあり、両方を腕を伸ばし足を伸ばし演奏する。重低音のドローンの上にピアノを乗せていくようなイメージ。かなりエレクトロニカ系。前の二人の演奏の音量とは明らかに違う。一部スタンディングオベーション。かっこいい。で、イケメンなので彼のみ演奏終了後に臨時サイン&握手会的なものが行われた際結構人が並んでいた(イケメン&他言語フィルタ発動により近づかず)。

高木正勝
言わずと知れた我らが高木正勝。初見。どこぞの民族衣装に身を包み、長い紙をふわっとアップにして登場。彼のみVideo付き。映像はまあいつもの高木正勝で、ああ高木正勝だなあと思うけど、演奏は調子が悪いのか緊張しているのか、かなり荒い。まったく整っていない感じ。曰く、長年住み慣れた家を離れて引っ越しをしたところ、前の家で作った曲と体が合わなくなっているとのこと。昨日作った曲、というのはわりかし丁寧にぽつりぽつりと弾けたのに、有名なgirlsやgrace、nijikoなどはたくさんの激情にかられた和音にまみれて旋律がかろうじて分かる程度。少しこわいくらいの演奏。最終的には俯いて退場。ああこの人はエンタテイナーでも演奏家でもなく、芸術家なのだ、と思う。隣でニシカワ君が放心しており、半日以上衝撃が抜けないようでした。
twitterでは賛否両論。

とりあえず備忘レビューおわり。

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