January 11, 2011

N

何にしても言葉が出てこない。

何かについて語ることはできる。何かについて語れと言われればどうにかこうにか、むしろするすると言葉は出てくるような気さえする。
でもその書きたいと欲望する何かが出てこない。
自分の心の動きを仔細に観察して、つまりスキャニングして、その小さな違いに気づいたところでso what?ってなる。
多分言葉にするかしないか(できるかできないか)というのは、そこでso what?と思うか、そうは思わずにどんどん書いちゃおうと思うかどうかというその時の気分の波によるのかもしれない。

物事は他のものの相対としてしかとらえられない、とか昔書いたけれど。真偽はともかく。
今と昔を比べてもいいし、昨日と今日を比べてもいいし、音楽と絵画を比べてもいい。そこには絶対に何かを捉えられる。比べるという行為自体がその複数の事柄の「違い」を前提として行われる行為なのだから。その違いをとりだして眺め回してあれこれ言うことはできる。
そうやって書くことをひねりだすことはできる。

でももともとso what?って思っちゃってることを書いたって仕方が無い。
そういうのがすごく苦手だからこそ、つまり自分を乖離させたくないからこそ、私はいまここにこんな風にぽつりと立っているのだ。途方にくれて。
so what?って思ってる事をそれに気づきながら我慢してやりつづけるというのに堪え性が無い。Rollin' Rollin'

「ぼくを探しに」という絵本があった。パックマンみたいな簡単な絵の「ぼく」が、足りないかけらを探して転がる話。
転がってるのかなー。
そこらへんに落ちてるかけらを飲み込んで、ときたまぶつかって欠けて、砕けた誰かの破片が刺さったり。
何重にも層になって、グラデーションを描いていたり急に色が変わったりしながら、質感すら変わりながら、結局どんどん肥大して、恒星のように爆発するのかしら。そこはブラックホールになって、そこらの小さな破片を吸い込んでしまうのかしら。


ふむ。
書くことがないっていうことをテーマに書いてしまうくせはなかなか治らんな。

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