December 14, 2009

違うけど同じ

BSつければ韓国ドラマという具合の今日この頃だが、我が家でもいくつか見ていた。
というか私が東京にいる間に家族が見ていた。冬ソナ以外は時代劇が好きらしい。で、その中にNHKでやっていた(今はBS TBSでやっている)「チャングムの誓い」というドラマがあるのだが、これは私も結構好きで。その中で、主人公が子供時代に女官見習いをしている場面が出てくる。見習い仲間の中には意地悪な子もそうでない子もいるのだが、その時は皆一応、横一線で。しかしその後運命の波が翻弄し、敵同士になったり、ある子は側室になったりで、同じ宮中にいても全然違う人生を送る。皆一緒だったのに全然違う人生を歩むんだよね、と母と妹と話していた。


似たようなことを、新生児室でたくさんの赤ちゃんを見てて思った、と母が言った。
生まれた時は、皆同じ産着を着せられてて、同じ時間に母乳をあげて、同じような透明な箱に入れられて並んでるんだけどね、それぞれが退院して家に帰るっていうときには、ある子は本当にお金持ちのお家で、家族が迎えに来て、すごくかわいらしい服を着せて大事に大事に連れて行かれたりするし、ある子はお下がりの産着をささっと着せられてお母さんだけでぱっと連れていかれることもあるし、もう本当にその時からそれぞれ違う人生を歩むんだなあって思ったんだよね、と。

そうよなあと、思った次第。

妹は、最近告白していたのだけど、中学生くらいまで、みんなは自分と同じ気持ちなんだと思っていたらしい。その感覚はよくはわからないのだけど、曰く、「今日は曇ってるからみんなももやもやした気分に違いない」とか「今日は体育があるからみんな楽しい気分に違いない」とか思っていたらしい。
もう一人の妹が最近告白していたのは、「小学生の頃、誕生日が同じだと血液型も同じだと思っていた」というもの。そして彼女は未だに干支が言えない。

意外と違うんだよね。人って。
一緒だと思ってると、驚く。小さい頃というのはそういう驚きの連続だったような気がする。段々そういう驚きは減っていくけど、それは多分似たような人が集まっていくからじゃないかと思う。コミュニティにしても学んでいるものや就職する業界にしても。最初はそういう共通項がないまま、同じ地域というだけで集まった集団の中にいるから、合わないのかもな。

沖縄のために何かしたいって思ってきたんだけど、実際東京から帰ってきてみて、昔のこと思い出したり妹たちの話を聞いたりして、別に特に沖縄の人々が特に好きって訳でもないなと思い、ていうか学校でいじめとかレイプとかの問題を起こす子達なんかはかなり嫌いだったしなと思ったりして、モチベーションが下がったことがある。そんなのばかりとは言わないが、一定数いる。そんなのよりは、東京で頑張ってる人たちの方が好きなのである。
とか思ってしまう。でも理解してみたいとは思う。あまりに理解できないけど、もしかしたら同じ人間だから、理解できるかもしれない。少なくとも、尾崎豊が理解できないのは、理解してみたいと思う。太宰を弱者と切って捨てないこと。

人間、違うんだけど、ある意味同じだと思いたい。
何かは同じなはずというか。

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